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外国人の在留手数料、永住許可は一挙20倍の20万円で「確定」 10月から大幅値上げ 入管庁が発表

8月26日
読了時間: 3分

外国人の在留手数料、永住許可は一挙20倍の20万円で「確定」 10月から大幅値上げ 入管庁が発表とは

外国人の在留手続き手数料の改定で、出入国在留管理庁(入管庁)は25日、大幅引き上げになる改定額を発表した。資格変更・期間更新は従来の一律6000円を、在留期間を7段階で区分し、3カ月以下は1万円、最長5年以上は7万5000円と、1.6倍~12.5倍に値上げする。永住許可は1万円を20万円と最大の値上げ幅になった。7月3日発表の改定案から変更はなく、識者は「高過ぎると困惑する当事者の声を考慮せずに拙速に決め、いじめのような政策だ」と批判する。(飯田克志、池尾伸一)


◆難民申請者の「減免」は公的制度の「保護費」受給が条件

予定通り10月1日に施行する。値上げは昨年に続き2年連続。


改定案に対する意見公募などで、外国人支援団体や弁護士会などは「負担が重い」「支払えず在留資格を失う恐れがある」など見直しや実施時期の延期を求めた。入管庁は、日本語や生活学習の支援など出入国と在留の「公正な管理」を実施する経費を確保するため「適切な広報期間を確保した上で早い時期に施行するべきと考えた」と説明する。


入管庁は今回の値上げについて人件費などの実費に加え、日本語・生活学習の支援を受ける受益者負担の観点から積算したとする。

 

生活に困窮し、難民申請者ら人道配慮が必要な人を対象に減免制度を新設。負担額は変更・更新で3カ月超の場合は1万円、永住許可は2万円にした。案の段階で難民認定者など10ケースだった例示を、12ケースに増やした。ただ、条件の緩和を求める意見のあった難民申請者については、公的制度の「保護費」の受給を条件とする点は変えなかった。


◆「高すぎる、という声を無視した政策決定」

移住者と連帯する全国ネットワークの山岸素子事務局長は「日本で暮らす外国人が避けられない手数料を過度に上げるのに、影響を受ける当事者の『高すぎる』という声を無視して政策決定するのは本当に問題だ。手数料を払えず、入管庁が減らそうとしている非正規滞在者が出てくると危惧する」と話した。

 

手数料の大幅引き上げは、5月に成立した改定入管難民法で、変更・更新、永住許可の上限額を1万円から、それぞれ10万円、30万円にした。


◆日本の値上げ、「共生社会」という目的と釣り合わない

 近藤敦・名城大教授(憲法・国際人権法)の話

パブリックコメントを受け、人道配慮の対象は一部広げられた。難民申請者についてみると人道的理由だけで免除される国々と比べると、日本ではなお困窮して保護費を受給している要件が求められる。しかも免除ではなく減額にとどまっている。この点に、日本の難民保護に対する消極的な姿勢が表れている。


全体を通して在留手数料の額そのものに修正はない。出入国在留管理庁は「諸外国における同種の手数料の額を勘案して定める」としていた。米国、英国、カナダでは就労資格の滞在許可が100万円を超える例もある。


しかし、これらの国では雇用主が負担することが一般的となっており、比較対象にするのは適切ではない。また、米国では高額な投資や寄付と引き換えに、永住許可を与える制度もあるが、これも比較対象として不適切だ。


少子高齢化で外国人の受け入れと共生が必要になる日本の現状に近いドイツ、イタリア、韓国などと比べれば、何倍、何十倍もの値上げは妥当性を欠く。例えばこれらの国の手数料は永住許可で高くても2万円台にとどめている。ヨーロッパ司法裁判所が、イタリアが大幅に値上げしようとしたことを不均衡と判断したように、日本の今回の値上げも「共生社会」という目的と釣り合わない。


永住資格取得に必要な居住期間がほかの国に比べて長く、さまざまなハードルから国籍取得率も低い日本では、定期的に更新しなければならない人が多く、更新手数料の累積負担が極めて重くなる点も見過ごせない。

 
 
 

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