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円安で進む外国人労働者の日本離れ

円安で外国人労働者の日本離れとは

2022年に加速した円安。ドルをはじめ、さまざまな通貨で円の価値が下落した。そこで苦しんだのが外国人労働者だ。日本で働いてもベトナムなど母国への仕送り額が4分の1ほど目減りした人や、せっかく日本語を学んでも働き先にオーストラリアや韓国を選ぶ人たちが増えているという。

給与、母国へ送金見送り

千葉市北部のロードサイドのラーメン店。客の多い昼どき、長身の青年がテーブルの食器を手際よく片付け、除菌をし、辛味噌などの調味料を元の位置に戻す。レジや厨房で目まぐるしく動くのはベトナム人のヴァ・ヴァン・ロンさん(25)は、休憩時間になるとスマートフォンを開き、日本円とベトナムの通貨ドンの為替レートを閲覧している。

日本で長く働きたいが、、、円安の進み方次第

ヴァさんは、日本に来るにあたり、ベトナム政府から認可された労働者の送り出し機関に日本円で約100万円の借金をした。借金は2年ほどで完済し、現在の貯金額は150万円。だが、来日5年間での目標としていた400万円には達していない。 「ベトナムの郷里で家を建てるのに必要な額は約10億ドン(2022年末時点で約560万円)。母に家をプレゼントし、日本のようなマナーのよい洋服屋を開きたい。そのためにもまずは貯金。町に出ても洋服などは買わず、見るだけ。もちろん食事はもっぱら自炊です」 ヴァさんが勤める味噌らーめん専門店の本社、トライ・インターナショナルでは、現在35人のベトナム人が働いているという。人手不足の解消に向け、政府が2019年4月に導入した在留資格「特定技能制度」で来日した外国人を対象に雇用している。 特定技能制度とは、人材確保が難しい外食業、建設、漁業、介護などの12分野で即戦力となる外国人労働者を受け入れるもの。途上国などへの技術移転を目的とする技能実習生よりも高い日本語力や技能が求められる。技能の習熟度合いで1号と2号に分かれ、上記の12分野は最長5年間の在留が可能な1号。2号は、そのうち高度な技能が必要な建設、造船・舶用工業の2分野が対象で在留期間の更新を何度もできる。2号では家族を呼び寄せることもでき、事実上、在留期間の上限はなくなり、永住も可能となる。 同社は外国人労働者のために住宅はテレビや洗濯機などの家電付きの物件を社宅として借り上げ、半額を会社負担としている。同制度では正社員・フルタイムの直接雇用が原則だ。

ヴァさんの部屋、家電付きの社宅で布団一式と自転車をトライ社から提供されている

ベトナム人は勤勉で、真面目なスタッフが多く、急な残業や休日出勤をお願いしても快く対応してくれるので、非常に信頼していると同社人事部長の中川貴裕氏は語る。『しっかり働いて稼ぐ』という意識が高く、ガッツもあります。当社では労働人口の減少を見据え、こうした外国からの労働者を積極的に採用しています。今後もよい人材を集めていきたいですが、円安が続いたらどうなるか。外国人の自動車免許の取得は難しいので、自転車を贈るなどして、できるだけ福利厚生を充実させて円安を補いたい。彼らが働きたいと思える職場でありたいと考えています。 ヴァさんもいまの職場に不満はなく、ここで長く働きたいという希望を持っているが、円安が悩みの種。



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